2022年3月16日水曜日

ESJ69に参加中

卒論や修論関係の作業がバタバタと過ぎ、ちょっと体調不良になってしまったりしていたら、あっという間に生態学会でした。

オンラインなのは寂しいですが、口頭発表は見やすいですね(でもやっぱり対面がいい…)。

今年は研究室から6件の発表を申し込みましたが、学生の発表のうち2件が「景観・遷移・更新」分野のポスター賞に選ばれました!

  • [最優秀賞]〇相川詠紀・斎藤昌幸.景観の違いが哺乳類の農地利用に与える影響.
  • [優秀賞]〇中根あすみ・榎本孝晃・斎藤昌幸.積雪環境におけるアカギツネとニホンテンの食性:農村景観と森林景観の比較.

どちらも卒論の内容で、頑張った甲斐があるでしょう。学生の卒論や修論でも多くの研究者が関わっている研究は多いですが、地方大の小規模な研究室の卒論でも生態学会のポスター賞がもらえたのはちょっと嬉しかったりします(私はもらったことない…)。あとは投稿論文にすることを頑張りたいと思います。


学会中には博士課程の院生の研究助成採択の連絡もありました。学生にとっては来年度の研究費のあてができて、一安心といったところでしょうか。山形大に来てからは学生の研究は鶴岡周辺でおこなってきましたが、ついに遠方に進出します(北海道!)。


生態学会は後半戦に入りますが、明日は卒業式ですし、研究室のデスクも片付けられたりしていて、大学的には寂しい気持ちになる時期です。新天地でもみなさん活躍してほしいですね。


さいとう


2022年2月12日土曜日

冬のフィールド調査

気付いたら2月になっていました。卒論・修論の発表も近づいてきて、バタバタしています。

一方で、積雪環境でのフィールド調査もいろいろ進めています。

 


ノウサギを追っかけてみたり。3年生の卒論ですが、データはしっかり取れるでしょうか。

これは院生が新しく始めた調査ですね。いろいろ難航しつつも頑張っています。
 
 
 
演習林にはずっと置いているカメラがあるので、そのチェックもしています。降雪の多い時期は、歩くのがしんどいです。

演習林の調査では、技官さんの運転する雪上車に助けられています。

 
卒論を早めに書き終えた4年生が、追加データを取っています。このデータを加えて、早めに投稿論文にしたいところです。
 
雪山2年目で余裕の4年生。

スキーで転んで雪に埋まる4年生。

転ぶ3年生を見届ける4年生。

よく使っている近場の調査からの風景。奥には月山が見えます。庄内地方では冬の晴れ間は貴重です。


2月から3月にかけて、卒論・修論、調査、生態学会と毎年恒例の冬のイベントが続きますが、頑張っていきましょう。


さいとう


2021年12月30日木曜日

雪山調査シーズンの始まり

秋の調査を終えて一息ついたあたりで、こちらでも一気に雪が降りました。

ということで、3年生と雪山体験へ。


最初は割と天気もよかったです。

なんでもないところで転んでます。

慣れないことをしてだいぶ疲れたようですが、徐々になれていくでしょう。
 
 
その後、別の日に演習林のカメラチェックにも行きました。積雪にあわせてカメラの高さを調整しないといけないためです。
 

天気はあまり良くなかったですが、たまに晴れ間が見えました。

ついでに某サンプリングも。今シーズンに予備実験をしたいところです。


奥の方は積雪が1m以上ありました。 このあたりは例年最大積雪深が2m以上になるので、年末年始に雪が降ったら、またカメラの調整にいかないといけませんね。


気付いたら、2021年ももう終わりです。

今年はコロナ問題などもありましたが、研究発の論文をある程度出版できたので、まあまあ良かったかなと思っています。

修正中や投稿中、準備中の論文がまだまだありますし、今年度の卒論や修論も論文化できそうなので、来年はより一層頑張りたいところです。

 

さいとう


2021年11月14日日曜日

修了生の論文受理と近況報告

昨年度修了した学生の論文が受理されました!

  • Toriyabe, A., Enari, H., Enari, H. S. and Saito, M. U. (in press) Habitat selection by non-native masked palm civets in a Japanese rural landscape, incorporating individual differences. Journal of Mammalogy.

庄内地方の農村景観でテレメ調査からハクビシンの環境選択とその個体差を明らかにしました。同所的に生息していても個体によって利用する環境が一部異なるようで、ハクビシンの環境利用の幅広さが示されました。ハクビシンの生息地選択についてしっかり調べた研究は少ないと思いますので、けっこう良い成果なんじゃないかなと思っています。

 

上記の報告ついでに、最近の様子もあげておきたいと思います。


後期に入ったので、研究室の遠足として男鹿水族館GAOに行きました。

小さめな水族館ですが、良いところですね。
 
 
猟師さんから熊肉をもらったということで、みんなで食べることに。
 
 アクがすごい。
 
熊肉は、熊汁と熊シチューになりました。おいしかったですが、煮込みが足りなかった気がするので、次の機会があればしっかり煮込みたいと思います。
 
 
10月下旬の演習林です。秋が深まってくるとこんな感じになります。
 
 この日はリスの調査で森林構造を調べました。
 
調査で頻繁に演習林に来ている学生曰く「紅葉、飽きました。」


11月に入って、毎年恒例になっている隣の研究室との3年生合同フィールド巡検をおこないました。地図の読み方やフィールドの歩き方を学びます。
 
薮を歩いたり、斜面を登ったり下りたり、小さなピークを目指したりします。
 
木々の隙間から水田を見下ろせるところもありました。
 
目的地にした名もなきピークにて。みなさん、なんだかんだ楽しそうに取り組んでいました。フィールドの後は温泉に立ち寄って、疲れを癒したり。フィールド行くのも、温泉行くのも簡単なのは、鶴岡の良いところですね。


適当にピックアップして紹介しましたが、年末も近づいてきているということで、佳境に差し掛かった調査やら室内作業やら解析やらでみなさん忙しそうにしています。

とくに卒業年度の人たちは大変になっていきますが、頑張っていきましょう。

 

さいとう

 

2021年9月18日土曜日

院生の論文受理

某所に出かけているあいだに、学生の論文が受理されました!

  • Watanabe, K., Kumagai, N. and Saito, M. U. (in press) Latrine site selection of raccoon dogs in a hilly area in northeastern Japan. Zoology and Ecology.

昨年度の卒論のひとつで、タヌキのタメフン場がどのような場所に形成されるか分析したものです。解析結果からは、尾根寄りの地形や広葉樹林にタメフン場を形成する傾向が示されました。タヌキのタメフン場の分布パターンの解析例は実はあまりないので、貴重な成果だと思います。

今回は局所環境の評価などをおこなっていないので、そのあたりは今後の課題になるかと思います。

さいとう


2021年9月12日日曜日

ひさしぶりの更新

すっかりブログをさぼっていました。気づいたらもう秋がはじまっていますね…。

研究室の学生たちは、調査、解析、ゼミ、学会参加と元気に研究活動に励んでいます。前回の更新以降に以下の2つの論文(いずれも卒論)が受理されたり、研究室発の論文もちょっとずつ出せています。

  • Yoshida, K. and Saito, M. U. (2021) Behavioral response of wild mammals to pre-existing and artificial latrines of raccoon dogs in northeastern Japan. Mammalia. in press
  • 本田鈴香・斎藤昌幸(印刷中)冷温帯におけるニホンリスの営巣場所選択:複数の空間スケールによる評価.景観生態学

他にも投稿中や修正中の論文が5-6本あるので、何とか受理されるように頑張っていきたいと思います。

 

下の写真は、最近3年生と予備調査で行った月山です。8合目は晴れてましたが、山頂付近は…。





さいとう


2021年3月7日日曜日

湯殿山フィールド散策

以前から興味があった湯殿山方面を散策してきました。天気も良く、とても気持ちの良いところでした。こういう場所に気軽に来られるのは、本学の良いところですね。

 


さいとう